髪の毛の太さ、私はどれくらい? 平均値や測り方、細くなってしまったときの対処法

Hair care

近頃髪の毛が薄くなったような… ボリュームが減った気もする…。もしかしたらそれ、髪の毛が細くなっているのかもしれません。髪のボリューム低下は加齢による避けられない部分もありますが、生活習慣である程度改善することは可能です。今回は髪の毛の太さは平均でどれくらいなのか、あなたの髪の毛は細いのか太いのか、細いと感じたときの対処法とあわせてご紹介します。

髪の毛の太さ、日本人の平均ってどれくらい?

日本人女性の髪の太さは0.08mm

髪の毛が細いことにコンプレックスを抱いている人は多いかもしれませんが、生まれつき髪が人よりも細めの人は存在します。

日本人女性の髪の太さは平均で【0.08mm】ほど。

ただし個人差は当然あります。

太い髪には髪の強さを作る「コルテックス(皮質)」が多いとされ、細い髪にはこのコルテックスが少ないのが一般的。

生まれ持った太さ以上に髪を太くすることは難しいとされていますが、コルテックスの〝量〟を増やすことができれば、髪は太く丈夫になっていくと言われています。

人種による髪の毛の太さに違いはある?

日本人は世界的に見て髪の毛が太い

髪の太さに人種は関係しているのでしょうか。

実は日本人を含む東アジア人の髪の毛は、白人の髪の毛の1.5倍ほどの太さがあり、世界的に見ても太くしっかりした髪の毛を持っている人種に属しているそう。

当然個人差はあるものの、欧米人の髪の太さは平均的に【0.05〜0.06mm】ほどと言われています。

黄色人種は髪が太く、その分髪の断面が円形になりやすいので直毛の人が多いのだそうです。

髪の毛の太さの測り方とは?

自力で測定するのは困難

果たして自分の髪の毛は何mmなのか、正確に測って知りたいという方もいるかもしれません。

しかし髪の毛の太さを測るには、特殊な機械が必要なので「自宅で手軽に…」というのはなかなか難しいとされています。

ただし、自分の髪の毛が太いのか細いのかを簡単にチェックする方法はあります。

チェック手順は以下。

15cm前後の髪の毛を用意したら、人差し指と親指で髪の毛の端をつまむ。そのまま床と平行になるように持ち、まっすぐな状態になれば太い髪、垂れてしまう場合は細い髪、と判断。

この方法で自分の髪の状態をチェックしてみてください。

髪の毛が細くなったと感じたときの対処法

髪の太さは生まれつき以外の要因も関係する

遺伝・体質・生まれつき髪が細いというわけでないのなら、加齢や日々のストレス、食生活、さらに間違ったヘアケアが髪の太さに影響している可能性があります。

人の髪は一生涯同じ太さではありません。男性は20代後半から、女性は30代後半から徐々に髪が細くなると言われています。

また、日々のストレスによる自律神経バランスの崩れにより、頭皮の血行不良を起こして髪が成長しづらい環境が作り出されている可能性も。偏った食生活も同様に、頭皮の血行不良を引き起こして皮脂分泌を促してしまいます。

さらに間違ったヘアケアも髪を細くさせてしまう可能性が。シャンプーを一日何度も行ったり、頭皮マッサージを過剰な力加減でやりすぎたり、こういった過剰なヘアケアが、髪や頭皮に負担をかけている可能性があるのです。

タンパク質やビタミンを摂る

太く健康な髪の毛を育むために、まずは食べるものから気をつけてみましょう。

髪が細くなったり薄毛になったりするのは、加齢による自然現象なのである程度は仕方ない部分もあります。しかし、毛髪の原料になる成分や育毛を促す作用のある成分が豊富に含まれている食事をすることで、髪の毛の健康をできるだけ保つ方法はあります。

髪の主成分はタンパク質。これをしっかり摂らないと丈夫な髪は作られません。さらにはタンパク質の代謝に必要なビタミンB6や、細胞の再生を助けるビタミンB2も必要。毛細血管の血液を促すビタミンEや紫外線・ストレスに対抗するビタミンCもしっかり摂りたい栄養素です。

では具体的にはどんな食材を食べれば良いのでしょうか。

おすすめはたんぱく質やビタミンB群が豊富な魚介、肉、卵などを毎食1品摂ること。大豆製品の場合は、納豆やゆで大豆ならいずれも同様に多く含まれています。

また、間食やデザートを食べる場合は果物がおすすめ。なかでもとくにビタミンCが多い果物は、いちご、キウイフルーツ、かんきつ類など。メロンも比較的豊富に含んでいます。

メロン、すいか、オレンジにはイノシトールというビタミン様物質も豊富です。イノシトールとは、健康な毛髪の維持に役立つ栄養素。

これらを効率よく摂るなら、ぜひそのまま生で食べてくださいね。

腸を健康にすることを心がけて

「あらなみクリニック」総院長の荒浪暁彦先生によると「腸と髪は密接な関係がある」と言います。

「内臓(特に腸)と髪は密接な関係があります。老けたくないなら、薄毛になりたくないなら、とにかく腸を健全にすることが最も重要だと確信しています」(荒浪先生)

荒波先生曰く、腸を健全にする手段のひとつに漢方薬があるそう。あらなみクリニックでも漢方薬を処方しているのだとか。

もうひとつ、日常的に食物繊維をたっぷり摂ることも大切だと言います。

「良質な腸内細菌を増やすことも重要なので、普段の食生活から腸内細菌の糧となる食物繊維をたくさん摂ることを勧めています」(荒浪先生)

スカルプケアで頭皮を健康にする

髪の毛の土台になる頭皮は、髪を太く健康にする上で無視できません。頭皮を健康にするためにはスカルプケアが大切。中でも日々行うシャンプーの仕方は重要です。

太い髪の毛を育むために、以下のポイントはぜひ覚えておいて。

・予洗いをしっかり行う。指の腹を使って地肌をもみ洗いしながら濡らすこと。
・シャンプーやコンディショナーは頭皮をもみながらしっかりと洗い流すこと。
・洗浄力が強すぎるシャンプーは使用しないのが○。
・1日の洗髪上限は1回まで。

また、正しいシャンプー方法に加え、ぜひ頭皮の保湿やマッサージも併用して行ってみてください。

時間をかけて丁寧にいたわることで、必ず頭皮環境は変わっていきます。すぐに変化はでないかもしれませんが、本気で改善を考えている方はぜひこういった習慣を続けてみて。

「漢方によって血行と代謝を良くしていって、局部だけではなく、体全体を健康にするのが狙いです。つまり、頭皮に影響を与えるような漢方薬を処方するわけではなく、体の内側から元気にするために漢方を処方しているのです」(荒浪先生)

急に髪の量が減った場合は病気が潜んでいる可能性も

髪が細くなったり抜けたりする原因は、ほとんどがストレスやホルモンバランスの乱れが影響しているそうですが、中には体の病気が原因で起こることもあるのだそう。

そしてその病気が原因の場合、どんなに毛髪・頭皮ケアを心がけても改善することはない、と荒浪先生は言います。

「野生の動物は泥だらけで汚れていても、毛は抜けません。しかし、病気や加齢、栄養不足などで不健康になると、毛並みが悪くなったり抜け毛が多くなったりします。

それは人間でも同じです。フサフサの髪と美肌を維持したければ、表面的に育毛剤や化粧品を使うよりも〝健康でいること〟のほうがよほど重要です」(荒浪先生)

「抜け毛の原因となる主な症状は、糖尿病などで引き起こされるホルモン系の異常、血行不良、肝臓疾患、強いストレスによる精神疾患、脂漏性皮膚炎、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。

これらの病気による抜け毛は、毛髪と頭皮のケアだけを心掛けていても、決して改善しません。頭皮も肌の一部ですから、本当の原因を突き止め、体の中から治していくことが必要となります。短期間で髪の量が急に減ったような場合は、必ず病院を受診するようにしてください」(荒浪先生)

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